紳士淑女舎

出来たものもまあ自分にはそこそこ面白いが、なんか素人っぽい感じではある。そもそも完成品を作ろうとしている訳でもないし、人間にはその人間にふさわしいレベルというものがある。今の私のアイディアと技術の程度にちょうど合っているのではないかと思う。世の中には一般人には「うまい」としか区別のつかない料理を並べて、その中で細かい微妙な好みや違いを満足させることを目的に多大な苦労や金銭をかけるグルメという人種がいる一方で、牛丼に舌鼓を打つ一般的な大衆もいる。

この例えで言えば、今私がパソコンで打っている音楽のようなものは、間違いなく牛丼とかラーメンのような大衆の食事に近いレベルでの嗜好品に違いない。世の中には牛丼とかラーメンでも各地の多くの店のものを食べて回り自分なりのランキングをつけるＢ級グルメのような人もいるが、私は牛丼にしてもせいぜい三種類くらいを食べてまあ自分の好みはこれと考えるタイプである。話のタネに自分はどこのものが好きと書いたり言ったりすることはあるが、自信を持って他人に勧めたりできるようなものでもない。

CDの曲もそんなもので、大体が音源の音そのままであったり、エフェクトをわざと全開にしたりする（エフェクトは薬味のようなものなので大量にかけるのはあんまりよくないと一般的にされている）のは、そういうタイプの曲だからである。実際はソフトや機器の使い方がもう少し分かると、今現在はどうでもいいと思っているところに変なこだわりが出たりするのかもしれないが、今のこだわりというかしようとしていることは、なんとなく曲のアイディアを忘れないうちにパソコンを使って再生可能な形にすること、と言ったものなので今くらいで満足、つまり作業終了である。

この後どう展開するかだが、あと二段階くらいはレベルアップしそうな感じがする。しかし、たぶんどっちにしてもちゃんとした、つまりは世の中で売っている製品の楽曲みたいなものにはたぶんならない。趣味としてそういうものを作りたいという希望がないということもあるが、どっちかというとやろうとしても技術とかアイディアがそのレベルまで到達しないような感じがする。ほとんど確信に近い予想として。